春光うららかな季節となりましたが、皆様にはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。平素は『和樂』をご愛読いただきまして誠にありがとうございます。
昨年の5月号から全国の書店にて店頭販売を開始いたしました『和樂』ですが、この4月号でちょうど一年が経過いたしました。皆様には変わらず定期にてご購読いただいておりますこと、心より御礼申し上げます。
さて、今月号は巻頭にて「感動する、美の街・東京」を特集しております。昨春から始まりました連載「日本の街を巡る」は、全国のさまざまな都市の五ツ星スポットをご紹介し、毎月の人気企画となっておりますが、今月は『和樂』で初めて東京を大特集し、その新たな魅力を探ってみました。新しいスポットが次々と誕生する一方で、江戸時代の情緒や風情が残されているのが東京の魅力。しかしながら、その広さと情報量の多さに屈して、新スポットを探索できずにおられる方も多くいらっしゃることと思います。そんな読者の皆様にも楽にお歩きいただけるよう、テーマを大きく“美”と“和”にくくり、編集部の総力取材のもとに魅力的な8つのルートをおつくりいたしました。このルートのまま歩いていただければ、東京でしか体験できない美と江戸の風情に触れていただけるはずです。東京にお住まいの方も、そうでない方も、この特集で東京の最新の魅力を存分にお楽しみくださいませ。 第二特集は『和樂』でお馴染みの女優・樋口可南子さんが、民藝の町鳥取を美しい木綿のきもので訪れ、素晴らしい民藝に出会えるスポットや素朴な手仕事を案内してくださいました。今回同様、樋口さんの連載でいつも素敵なきものスタイリングをしてくだきっている文筆家・清野恵里子さんの、日頃お使いの民藝の品々や行きつけの民藝のお店紹介もございます。日本文化を支えている地方都市の豊かさや、日常に静かに寄り添う本物と暮らす喜びを感じていただけましたら幸いです。
大正から昭和初期に活躍した日本画家、速水御舟が40歳で亡くなる前年の1934年に描いた「芥子」。モダンな鮮やかさが華やかなドレスとあいまって、春らしい躍動感を生んでいます。
出演/鈴木京香 撮影/中村カズ
スタイリスト/小倉真希
ヘア&メーク/川原文洋(studio V)
構成/高橋木綿子・梅原典子(本誌)
衣裳協力/ドレス¥647,850・ベルト・靴(ともに参考商品)・イヤリング(白、またはピンクの石にて展開)¥64,050(エトロジャパン<エトロ>)
インナー/スタイリスト私物
画/『芥子(写生5)』
速水御舟筆(山種美術館蔵)
この文様は見るからに品格と格調を備えています。中国から伝わる実在しない高貴な鳥である鳳凰文と日本の上流階級に使われた桐文との組み合わせがより、格調を高めます。ですから自ずと襖、壁など使用される場所が制限され、この板木の使用頻度もそう多くはありません。この文様を使った色合いは品よく隠し文的な目立たない配色が似合います。
せんだけんきち
1942年、京都市生まれ。京都工芸繊維大学卒。
’75年、唐紙制作工房唐長十一代目を継承。’99年国選定保存技術保持者に認定される。
































