木々の緑が深まり、街ゆく人たちの姿も軽やかになってまいりました。 みなさまにはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。平素は弊誌『和樂』をご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。和樂7月号ができあがりましたので、お届けいたします。
今月号は、女優の樋口可南子さんと巡る「夏こそ愉しい、涼なる京都」の大特集です。樋口さんが、夏に訪れたい避暑地、名所をきもので巡ってくださいました。まるで絵はがきのような世界を愉しんでいただけたらと思います。
さて、和樂では、何度も取材し、紹介している京都ですが、なかでも季節の訪れをきっぱりと感じるのが、夏のこの時期ではないでしょうか。川床で涼を取る知恵や、夏中続く祭礼に胸をときめかすこの季節。料理屋では「鱧の季節になりました」という言葉で、東京から来た私たちを出迎えてくれます。「はしり・旬・なごり」と、一瞬一瞬を最高においしくいただくために技を尽くし、初秋を迎えるまで愉しみ通す……。京都の方々が当たり前のように過ごしている“夏の知恵”その素晴らしさと感動をお伝えしたいと企画しました。 また今月号は綴じ込み付録もつけています。弊誌で人気の「夏のお中元企画」です。今年は全国名家の夫人たちにご登場いただいております。立場柄、贈答にかかわる機会が多く、失敗したことも、喜ばれたことも、さまざまな経験を経て、今に至ったという方々ばかり。自信をもってお届けできる品ばかりですので、どうぞ保存版として切り取ってお使いください。
人気連載となっております「徳川夫妻に学ぶ水戸徳川家の美と知と心」の連載も、今回はスペシャル企画です。ご夫妻にゆかりの地「茨城」をご案内いただきました。三大庭園である倍楽園はもとより、三大名港あり、日本有数の食の産地あり……と、まだまだ知らなかった 「茨城」 の美と知の世界を教えていただきました。ぜひゆっくりご覧くださいませ。大好評のご夫妻を囲むイベントも、今回は「黄門さまゆかりの西山荘」等で行われます。どうぞふるってご応募ください。
力強いラインと繊細な色使いで、瑞々しい美しさを表現した小林古径の『蓮』。シルクベージュのドレスとともに、美し い女性の肌を思わせます。
出演/鈴木京香 撮影/中村カズ スタイリスト/小倉真希
ヘア&メーク/川原文洋(Studio V)
構成/高橋木綿子・梅原典子(本誌)
衣裳協力/ドレス¥268,800/予定価格(プラダ ジャパン〈プラダ〉)
イヤリング¥9,240,000・リング¥1,155,000(ヴァン クリーフ&アーペル)
画/『蓮』 小林古径筆(山種美術館蔵)
細笹のモチーフが見るからに絵画か着物図案を想わせる具象的な文様です。唐長文様にはこのような優しい笹文様が他 に数種ありますが、同種の笹柄が江戸末期に婦人用着物柄として流行したので、その影響で板木に彫られたように考えら れます。襖柄としても明治、大正期に町家によく使われましたが現代では襖より小さな唐紙便箋などに、よく合うようです。
せんだけんきち
1942年、京都市生まれ。京都工芸繊維大学卒。
’75年、唐紙制作工房唐長十一代目を継承。’99年国選定保存技術保持者に認定される。































